News
野口悦士「緑青」開催のお知らせ
Etsuji noguchi — Rokushō
2026年10月31日(土)– 11月8日(日)
13:00–18:00 / 月・火曜休廊
このたびSISON GALLERyでは、陶芸家・野口悦士による展示「緑青」を開催いたします。
長年を過ごした種子島での制作経験から生まれた「緑青」のシリーズ。
銅の錆や、海からあがったものを思わせる独特の色彩と質感。試行錯誤を重ね、変化し続けるその表情を、ぜひ会場でご覧ください。
「17年近くを過ごした種子島。穴窯で数日間焚き続け、降り積もる灰の中で焼き上がった銅の錆や海あがりのような質感に着想を得て始まったのがこのシリーズです。試行錯誤を繰り返しながら少しずつ変化してきたこの緑青の質感をご覧いただけたら幸いです。」
野口悦士
野口悦士|Etsuji noguchi
1975年 埼玉県生まれ
1999年 陶芸の道を志し、種子島へ渡る
2006年 中里隆氏に師事
2018年 デンマーク・KH Wurtzに薪窯築窯
現在、鹿児島市にて制作。
MICHI NAKANO 中野道 写真展 「めいめつ」開催のお知らせ
10.9 Fri - 22 Thu, 2026
13:00‒18:00
Closed on Mon & Tue
Closed at 17:00 on the last day
写真家、映像作家、音楽家として活動する中野道。
幼少期を過ごした長野・松本の野山、写真との出会い、そして身近な人との別れ。中野は、自身の時間の中に現れては消えていった人や風景を、写真を通して見続けてきました。
「写真は、記録であり、記憶でもある」と中野は語ります。
シャッターを切った瞬間、そこにあった時間はすでに過去となり、写真だけが残される。しかし、その一枚を見るたびに、写っていない前後の時間や感情が立ち上がり、記憶は新しく作りかえられていく。
本展「めいめつ」では、写真に残されたものと、その周縁にある“残せなかったもの”を辿ります。
かつて共に過ごした人たち、もう戻ることのない時間。見えているものと、見えなくなったもの。
記録と記憶のあいだを行き来しながら、中野自身がこれまでの時間をひとつの区切りとする展覧会です。
「僕にとって、今回の『めいめつ』は、自分の青春にさよならするようなものかなって思っています。」
中野道
「排水溝に落ちた白髪を見つけたとき、それが自分のものだと気づくまで、少し時間がかかった。
少し前まで、そんなものは自分とは関係のないものだと思っていた。
老いることも、誰かがいなくなることも、ずっと遠くで起きていることのようだった。
飼っていた犬は歳をとって、死んでしまった。
祖父の葬式では、久しぶりに会った祖母がずいぶん小さく見えた。
棺の中の祖父も、そこに集まった親戚たちの顔も、なぜか僕には、昔に見た映画をもう一度見ているように思えた。
皺の増えた母の表情だけが妙に現実的だったことは、よく覚えている。
歳をとることが、初めて怖いと思った。
今ここにいる自分が、少しずつ別の人間になっていくことを、受け入れられないのかもしれない。
日々が続くのは、報われなかった過去への償いなのだろうか。
あの頃の僕らには、天井なんて見えていなかったし、いろんなことが永遠に続くと思っていた。
月日は流れ、かつていた場所や、一緒にいた人、信じていたことや、どうでもよかったはずの景色まで、気がつけばもう戻れないところにある。
だけど僕たちは、成長したわけじゃない。
それらしい顔をして、諦めをつけられるようになっただけだ。
上手にできるようになったことなんて、それ以外にはない気がする。
それでも、僕たちはまた夏を迎える。
何度も、何度でも。
僕が集めていたのは、自分がもう戻れなくなる時間だった。
灯りが少しずつ暗くなっていくように、僕らの残火も、そう長くは続かない。
だからせめて、まだ光っているあいだに、その明滅を眺めていたいと思った。」
▪️中野 道(なかの・みち)
写真家、映像監督、音楽家。アメリカ・ノースカロライナ州生まれ、長野県松本市育ち。現在は東京とニューヨークを拠点に活動する。
上智大学大学院文学研究科修士課程修了後、2015年より写真と映像を中心に制作活動を開始。個人的な記憶や時間、身体、喪失を起点に、社会や価値観を形づくる構造への批判と、その中で生きることの受容を主題として、写真、映像、音楽を横断しながら作品を発表している。
2020年に「全一性」をテーマとした写真集『あかつき』、2023年に写真集『Days in Between』を刊行。
音楽活動では、バンド Modern Jazz Warのフロントマンとして、国内外で活動している。
ayanoguchiaya Collection 13 「parallel」 開催のお知らせ
ayanoguchiaya collection 13
parallel
Closed on Mondays and Tuesdays
@ SISON GALLERy
ayanoguchiayaは、小規模ながら、着心地の良さとモード感のバランスにこだわったコレクションを続けております。
ブランド立ち上げ以来、自らが運営するSISONギャラリーにてコレクションを発表するとともに、様々なアーティストとコラボレーションを行っています。服のコレクションと気鋭のアーティストの作品、ギャラリーでの展覧会を連動させ、それぞれの作品の魅力を高めることに努めています。
新作の企画「parallel」は、 都市と自然、記憶と未来、柔らかさと強さ──異なる現実が並んで存在することの美しさを見つめたコレクションです。色や素材、かたちの中に、柔軟性と張り、歪みと直線、前後や表裏などの関係性から、着心地の豊かさとは、を考えデザインしています。
また今回は、その哲学に深く共鳴したカナダ人アーティストAileenによるテキスタイルレーベルVestigeのシルクスカーフをコレクションを象徴するエレメントとしてフィーチャーし、その作品もあわせて展示いたします。
旅の中で生まれた絵画を身にまとうことのできるテキスタイルへと昇華させた作品は、一枚一枚に旅の物語が込められています。
「もしかすると、「parallel」という言葉の本当の意味とは、互いに独立した二つの旅が、それぞれの道を歩みながら、やがて出会うことなのかもしれません。」Aileen
S H U N Y O S H I N O / Y U J I I D E 吉野瞬、井出雄司 2人展のお知らせ
2026. 7.31 Fri – 8. 9 Sun
*Closed on Monday and Tuesday
13:00 – 18:00
世界を旅して出会った文化や風景を土に映す吉野瞬と、日々の暮らしや自然との対話から新しい衣服を生み出す井手雄司。
異なる素材を扱いながらも、二人の作品には、旅の記憶から受け取った記憶が手仕事の温もりとなり、暮らしを豊かにする美しさが宿っています。
陶と衣服、それぞれの世界が響き合う展示です。
SHUN YOSHINO 吉野瞬 7.31 Fri – 8. 9 Sun
シソンギャラリーでは、2年ぶり2度目となる展覧会を開催いたします。
近年さまざまな国を旅する中で、作陶のアイデアへとつながる小さな"かけら"を、心の引き出しにたくさん集めてきました。
本展では、直近のアジアの旅で出会った民具と陶器を組み合わせた作品や、李朝時代の壺から着想を得た花器、近年力を入れて制作しているインテリアとしてのランプ作品などをご覧いただけます。
今回はテーブルウェアを少なめにし、一点ものを中心に構成しました。
僕のプレイグラウンドのように自由な発想と遊び心で埋め尽くされた展覧会をぜひお楽しみください。
吉野瞬(SHUN YOSHINO)
1986年広島市生まれ。
高校卒業後、栃木県益子町にて陶芸家・佐久間也氏に師事。
2012年に広島で独立し、以降全国各地で個展を開催。
2023年には、G7広島サミット主要国首脳会議ワーキングデイナーにおいて作品が採用され
る。
2024年メキシコシティにて個展および陶芸ワークショップを開催。
2025年には、JICA(独立行政法人国際協力機構)の国際協力事業に参加。コロンビア、ボリビア、キューバのアーティストとともに、工芸・文化・地域産業の振興プロジェクトに携わる。
その後、カリフォルニア、上海、アムステルダム、青島、ソウルなど国内外で個展を開
催。
国内では『ELLE DECOR』との企画で新作を発表するなど、国内外を拠点に精力的な制作・発表活動を続けている。
2027年には、これまでの開催都市に加え、ロンドン、マサチューセッツでの個展を予定している。
*今回の作品は、全てお持ち帰りいただけます。
Y U J I I D E 井出雄二 8.7 Fri – 8. 9 Sun
尾道と生活と新しい服
10代で服と出会い、20代で世界を貧乏旅行して周り、30手前で日本に戻り、デニムを作るために尾道に移住して、アトリエを構え、服を作り、友達ができて、結婚して、子供が産まれたりしました。
相変わらず日々を燃やすように生活をしながら、いつも新しい服について考えています。なぜ考えるのかはわかりませんが、たぶん10年後の48歳でも、56歳でも68歳でも、新しくて面白くてわくわくするような服を考えているんだと思います。そういう人生の僕です。
10年前、旅を終え、デニムを作るために縁もゆかりもなかった尾道の島に移住して、その隣の島で陶芸をしていたのが瞬さんでした。
クリエイターの友人として、先輩として、同志として、同じ瀬戸内の景色を眺めながらお互いの製作を続けてきました。
子どものような自由な発想を、力を使わずに綺麗にアクを抜いて作品にストンと落とし込める瞬さんのデザインのバランスにはいつも感銘を受けてます。
今回2年ぶりにsison galleryで展示会の機会を頂いて、この2年で生活が変わり、背負うものも、時間の速度も変わりました。
あらゆることが変わりながら歳を取っていく中でも、いつでも僕の中心に(なぜか)ずっとあるのは、「次どんな服作ろう」でした。
頭の中にあった服が少しずつ形になっていく中で、1人アトリエでニヤニヤしたりガッカリしたりしながら、服と向き合えていることが幸せです。そんな僕の、新しい服を見にきてくれたら嬉しいです。
*サイズオーダーによるデニム中心のアイテムと、お持ち帰りいただけるアイテムも展開いたします。
田中健太郎 個展 「名づけられるまえ」 開催のお知らせ
名づけられるまえ
田中健太郎
2026.7.3 Fri - 7.19 Sun, 2026
13:00 ‒ 18:00
Closed on Mon & Tue
Closed at 17:00 on the last day
まだ輪郭にならないものがある
昼と夜のあいだを漂いながら
名前を持つ前のまま息をしている
描いていると
そういう気配に触れる瞬間がある
名もなき生き物たちは
静かな時間の奥から現れ
また気配だけを残して還っていく
触れればほどけてしまいそうな感覚
移ろい続ける光や時間
その曖昧なままの姿を
できるだけ掴まえたかった
田中健太郎
Kentarou Tanaka たなか・けんたろう
画家。1977年滋賀県生まれ。
企業やブランド、本の装丁など様々なプロジェクトを行ってきた。
現在は個展を中心に、作品の制作と発表を精力的に続けている。


